センター設立趣旨

初代センター長

昭和の時代に大学を過ごした方々に今の大学の学生対応の実情を説明すると、「大学がそこまでするの?」「やりすぎじゃないの?」「まるで中学校みたいですね」などの感想を聞くことは稀ではありません。大学の教員でさえ、「今の大学の学生対応は過保護だ。ここは大学なのだから自ら学んで、自ら判断させるべきだ。」と思っている方は多いと思っています。しかしこれが、自分の娘・息子の保護者の立場であれば、どう感じるのでしょう。「子どもの通っている大学は学生にとても親切で、安心だ。」自分の立ち位置と学生との距離をどう測るのか。一歩前へ。私はいつもこのことを意識しています。

平成26年4月、大学教育支援機構(当時の名称)の中に、学生支援センターが設立されました。設立当初、この学生支援センターは「学生支援部門」と「学生相談部門」の2部門で構成されていました。「学生支援部門」は学資、課外活動、事件事故対応など学生生活面での総括窓口としての役割を担い、「学生相談部門」は学生相談室の運営や障がい学生等に対する総合的支援の機能を担ってきました。

学生支援センターが発足された背景には、学生相談内容の多様化や複雑化していることと、特別な配慮が必要な学生を把握する取り組みを始めた結果、少なからぬ学生が支援を求めていることがあります。これまで鳥取大学では保健管理センターでの健康相談、何でも相談(学生生活支援課窓口)、学生相談ホームページ等を通じて対応してきました。しかしながら、個々の相談、個々の教員による修学・生活相談対応だけでは解決が難しく、どう対応して良いのか、教員自身が悩み、その結果、学生対応が不十分となり不登校になってしまう事例も多々見られるようになりました。

このような実態をふまえて、「学生相談部門」には、専任教員、コーディネーター、インテーカーを配置し、相談内容を吟味し、どう対応すべきかを整理して、学生相談の解決に向けて迅速に対応できる体制としています。加えて、障害者差別解消法施行とともに、障がい学生の支援体制を外部からも見える体制とするため、平成29年10月から「障がい学生支援部門」を新たに設置し、米子キャンパスにもこれに特化した分室を設置することにしました。

しかし、学生支援の根は学生の所属学部にあります。センターと各学部および保健管理センターをはじめとする学内外関係機関と連携することで、学生の悩みをできるだけ早くキャッチして、早め早めに対応して行くことが必要と考えています。

「縁の下のチカラ持ち、学生生活、全力サポート」これが学生支援センターの合い言葉です。

学生支援センター組織

学生支援部門

スタッフ:兼務教員2名

  • 学生支援の総括窓口
  • 学生生活の支援(学資、事件事故、カルト問題等)
  • 学生活動の支援(課外活動、課外活動施設の整備等)

学生相談部門

スタッフ:兼務教員数名、臨床心理士常勤1名、非常勤1名、インテーカー1名

  • 学生相談室・何でも相談窓口の運営
  • 学生相談委員会の運営

障がい学生支援部門

<湖山キャンパス>

スタッフ:専任教員1名(井上菜穂准教授)、コーディネーター1名

<米子分室>(毎週月・金曜日9時~17時開室)

スタッフ:専任教員1名(井上菜穂准教授)

  • 障がい学生に対する総合的支援